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おせちもいいけど

2008.01.10 *Thu
正月明けて10日、今年初めてアーロンがオレの家にやって来た。
新年早々お互いに予定が合わずに今日が初顔合わせとなった。
「あんたのことだから食べてないだろうと思ってな」
新年の挨拶もそこそこにアーロンがコタツの上に広げたものはお節だった。
「正解」
確かに正月お節料理なんてものを口にする機会もなかったオレはだて巻を摘み上げ口に放り込み、横に座ったアーロンに「箸を使え」と嗜められた。
アーロンの好意は有り難いが、こうして会うのも久々で、体を捻りアーロンの首筋に唇を当てる。
「おせちもいいけどよ…なあ…」
禁断症状が出るのはしょうがないことだ。
それでもアーロンはピクリともせずにしれっとしている。

「カレーの方が良かったか?せっかく持ってきてやったのに」
「ちげーよ。わかってんだろ?」
「…ちゃんと豆も食え。マメになるというからな」
「オレそんなにおおざっぱか?愛を込めて誠心誠意奉仕してんだろ」
「何の話だ」
「ナニの話じゃねえの?」
業を煮やしたオレは栗きんとんの小さい山に指を突っ込み、ねっとりとした餡を掬った。
「箸を使え、箸を」
苦笑を浮かべた口にそのまま餡のついた指を捩込むと、アーロンはちらっとこっちに視線を走らせてからそれを舐め上げた。
なんだかんだ言って乗り気じゃねえか。
指をしゃぶる姿に否応なしにテンションが上がる。
きれいになった指を抜いた代わりにアーロンの体を抱き寄せようと伸ばしたオレの手は空を切った。アーロンがオレの腕を避けて立ち上がったからだ。
「へ?」
「悪いな、これからまた用事があるんだ。今日はこれで帰らせてもらう」
「マジで?」
「『マジ』だ。ついでに言うとそのお節は賞味期限今日までだから早く食べろよ」
さっさとコートを羽織り「残すんじゃないぞ」とだけ言い残して帰って行くアーロンを、オレはただ呆然と眺めていた。

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アーロンは挑発を覚えた!
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