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トリックオアトリート!

2007.10.30 *Tue
妙な格好をした大の男が三人テーブルで顔を突き合わせているのは普通に考えれば奇妙な光景だ。
が、今日はハロウィンの仮装パーティーに招かれているのだからそれも不思議ではない。広い室内には仮装した人間ばかりが集まっているのだ。
「昔仮装して知らねえ家行ったら殴りかかってきてよ」
吸血鬼の仮装をしたオレ。首筋に吸い付けるなんて男のロマンだろ?と言ったらアーロンに失笑された。冗談だっての。
「君その時いくつ?」
魔法使いに紛したブラスカに問われる。
「17位だったかな」
「わかる気がする、君みたいなのがおかしな格好して乗り込んできたら強盗かと思うよ」
「おいこらそこの堕天使、真顔で頷いてんじゃねえよ」
「…そんなに俺は落ちぶれて見えるか?」
自らの白い衣装を見遣るアーロンは正直カワイイがとりあえず突っ込むのはやめておく。
「けっ。おめえが魔法使えるとか言い出しても驚かねえよ」
「なんだ、知らなかったの?私が前から魔法使えるって」
言い返してみたものの、横の魔法使いはしれっとした顔でグラスを傾けた。

散々食べて飲んだ後でパーティーも終わり夜道に仮装者が散っていく。
何も知らない奴が見たら怯えて逃げ出しそうな異様な夜。
「それじゃ、私は飛んで帰るから」
手にしたほうきを掲げて見せるブラスカに思わず吹き出す。
「ああ、おやすみ。電線に引っ掛かるなよ」
帰る方向が違うブラスカと別れアーロンと二人並んで歩いた。
黒い夜空に浮かんだ月が徐々に雲に侵食され、アーロンの家の前に差し掛かった頃には夜の闇が大分濃くなっていた。
「こんな夜は何かが本当に出てきそうだな。あんたも帰り道気をつけろよ」
脅かそうとしているのか、ドアの前まで送りに行ったオレにアーロンは笑いながらそんな事を言う。
「なあ、なんか甘いモン持ってねえ?」
「まだ食い足りないのか?呆れた奴だな…あいにく何も持っていない」
鍵を取り出しドアを開けようとしていたアーロンは呆れた声で答える。
「なら良かった」
「…?おかしな奴だな」
それじゃ、とアーロンがドアを開けた瞬間に背中にぴたりと体をはり着ければ、驚いたアーロンは顔だけ後ろに向けた。
「トリックオアトリート」
それだけ言って首筋に軽く歯を立てると、アーロンは声にならない悲鳴を喉の奥で上げた。

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お菓子くれなきゃ悪戯するぞ>トリックオアトリート
完全に悪戯狙い
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テンプレート配布者:サリイ (素材:ふるるか) ・・・ 
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