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モンブラン

2007.09.23 *Sun
電話が鳴った。
携帯のディスプレイにアーロンの名前が表示される。
「はいよ」
『もしもし、今から帰る所なんだが、』
「なんだ、いちいち帰るコールか?愛されてんなオレ」
『…で、だな』
無視された。いつものことだ。
照れちまってカワイイじゃねえかチクショウ。
『ケーキ、食べるか?』
「ケーキ?」
『ああ、今有名な店が臨時出店してきていてな。秋のフェアとかで新作モンブランが並んでいるんだが』
顔に似合わず甘いモン好きなオレを筆頭に、この家に住むアーロン、ブラスカ、オレの息子はみんな甘党だ。
「モンブランか。旨そうだな。んじゃ買って来いよ」
『わかった。4人分買って帰る』
「おう、よろしくな。…あ、アーロン、ちょっと待て!」
『…何だ?』
「イチゴショートはねえのか?」
『あると思うが…』
「1個はそれにしろ」
『イチゴショートの方がいいのか?』
「いや、1個だけで後はモンブランでいい。愛してるから早く帰って来いよ」
プツッ。…プーッ、プーッ。
切れた。
たまに、本当に照れてるだけなのか不安になるが気にしないでおく。

30分後アーロンが帰って来た時には、既に帰宅していたブラスカと二人でリビングのソファーにいた。
「おかえり。待ってたよ、お土産」
「オレは土産よりおめえを待ってたぜ」
オレらのどっちもどっちな発言にアーロンは苦笑する。
「ただいまー!」
そこへガキが帰って来た。
「タイミングいいね、アーロンがケーキを買って来たとこだよ」
アーロンから受け取ったケーキの箱をブラスカが掲げて見せるとティーダの目が輝く。
「何?何のケーキがあるの?」
ブラスカが箱を開けるのを待ち切れない様子でティーダが聞く。
「モンブランとイチゴショートだ」
紅茶を入れながらアーロンが答える。
「じゃ、オレ、イチゴ!」
「いや、イチゴショートは…」
アーロンが手を止めてオレに慌てて視線を向けた。
既にティーダは開いた箱に手を伸ばし、イチゴショートを取り出している。
「けっ、イチゴショートがいいなんてガキだな。おめえにモンブランの良さはまだわかんねえか」
アーロンの視線に気付かないフリをしてティーダをからかう。
「うるさいな、そんな事関係ないだろ!好きなんだからいーじゃん」
さっさと自分の分だけ皿に乗せ、ケーキの回りのフィルムをぺろりと剥がす。
ブラスカが残り3個を皿に乗せながら、おや?と首を傾げた。
「でも何で1個だけイチゴショートなんだい?モンブラン売り切れたとか?」
不思議そうにブラスカに問い掛けられ、アーロンは困惑した視線を再度送ってきたが、また気付かないフリをする。
「おー、旨そうだな」
アーロンの視線を追ったブラスカがケーキに手を伸ばすオレを見て「なるほどね」と小さく呟いて笑った。

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子供の頃、イチゴショート鉄板でした。
おかんがモンブランを食べてるのを見て大人のケーキだと思ってました。なんとなく。色とか(?)
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