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通販番組

2007.09.12 *Wed
ピンポーン。
「こんにちは~!カモメ運送で~す!」
「はーい」
待ってましたとばかりに印鑑を握りパタパタと玄関へと小走りするブラスカ。
またか、とうんざりしながらオレはその後を追う。
「リンさんからお荷物1点です」
「はい、ご苦労様」
ポンっと判を押して嬉しそうに荷物を受け取るブラスカを壁に背中を預けて眺める。
「また何か買ったのかよ、すぐ飽きちまうくせに」
「飽きるからまた買うんじゃないか」
宅配業者を笑顔で見送り、悪びれもなくそんな言ってみせるから始末が悪い。
家中にブラスカの買った健康器具やら便利グッズやらが溢れ返っているというのに。
それに――
「性懲りもなく勝手に人の番組出演決めたりしてねえだろうな」
ブラスカは以前に『ジェクトが番組に出たら安く買えるかも』などと考え、本人に無断で出演交渉を行った経歴がある。
キングオブブリッツと呼ばれたスターに安っぽい笑顔を張り付けて通販商品をハイテンションで紹介させようというのだから堪らない。
オレにだってイメージってもんがある。
契約直前に気付いたお陰で必死にリンを説得して白紙に戻したことを今でも忘れるわけがない。
「心配しないでいいよ、君にはもう頼まないから」
「ならいーけどよ」
口ではそう言っても半分はまだ疑っているからこうして動向を疑っているわけだが。
「君の代わりにティーダに出て貰おうかと思ってね」
そんなに素直に諦めるとは思っていなかったが、まさか息子に白羽の矢が当たるなんて予想外のことで言葉が出ない。
「ほら、そろそろ君の人気も落ちるだろう?それよりも、若くて可愛いティーダの方が受けがいいと思わないかい?」
「……」
そろそろ落ち目だと言われていることには腹が立つが、ターゲットがこのまま移ればオレ自身は安牌だ。
断固否定するべきなのか、ガキを売って肯定するべきか。
「まあ、ジェクトがどうしても出たいなら話纏めてあげてもいいけどね」
「出たいわけねえだろ!!」
…こうしてオレは我が子を谷底に突き落とす獅子と化した。

………………………………………

一年前に書いたこのお題のその後。
ティーダが「ハ~イ、キャサリン!」と白い歯を光らせる日も近いようで。
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CATEGORY : 365日のお題



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テンプレート配布者:サリイ (素材:ふるるか) ・・・ 
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