スポンサーサイト

--.--.-- *--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

金魚掬い

2007.07.30 *Mon
「お前達…そんなに取ってきてどうするつもりだ?」
アーロンのこめかみに青筋が浮かぶのを見て、失敗したなと思った。
ガキとオレの両手には吊したビニール袋の中で窮屈そうな金魚たち。
こんなに狭い水の中で互いに尾鰭をヒラヒラとぶつけてひしめく様はおよそ風流とは程遠い。

どっちが多く掬えるか。
負けず嫌い同士が勝負したのが間違いの元。
負けた方が「もう一回!」と言い出すと、自分の勝ちで終わらなければ気が済まなくなるというもの。
気付けばこのザマで、「土産だ」と二人並んで笑顔を作ってみたがアーロンには通用しなかった。

「全く…誰が世話をするんだ」
「「アーロン」」
こんな時だけ気が合う親子にアーロンはますますこめかみをひくつかせた。
「ふざけるな!!命を何だと思ってるんだ!!」
ごもっともな言葉に返す言葉もなく、横にいるガキはしゅんとしてしまった。
「ペットもオレらもアーロンがいねえと生きてけないっつーか」
状況を打破しようとボソリと呟いてみるも、ギロリと睨まれて肩を竦めた。
「…わかったよ、オレがちゃんと面倒みっから、それでいーだろ?」
「今の言葉、忘れるなよ。途中で放り出したら承知せんからな」
「わかってるっつーの」
ガキが意外そうな顔でこっちを見てる。
「しょーがねえだろ、ガキのしたことは親がケツ持つって相場が決まってんだから」
「オレだけのせいじゃないだろっ」
「…子供が二人って所だな」
冷静なアーロンの言葉にガキは「だよな~」と嬉しそうだ。けっ。

本当は金魚の面倒を見るのは嫌じゃなかった。
なんてったってガキとの祭の思い出だ。
…なんてことはこっ恥ずかしくて絶対に口には出来ない。
「オレ、水槽用意してくる!」
さすがに窮屈そうな金魚を可哀相に思ったのか、殊勝にもティーダがバタバタと家の中へと駆けていく。
「楽しかったか?親子で祭は」
背中がドアの向こうに消えるのを待ってアーロンが聞いてきた。
「ガキと二人で行って楽しいわけねえだろ。おめえが来ねえからしょうがなく二人で行ったんだろーが」
「そういうことにしておいてやるか」
ニヤリと笑うアーロンにバツが悪くなって「水槽まだかよ」とガキの後を追った。

………………………………………

『夏祭り』の続き設定か。

後日。
「赤いヤツ、アーロンて名前にしよーぜ」
「バカじゃないの?赤いのだらけじゃん」
「アーロンだらけでいーじゃねえか。で、黒い一匹がジェクト。ハーレムだぜ」
「ズリィ!ティーダにする!!」
「ダメだね。ま、子供出来たらティーダって名前にしてやるよ」
「…人の名前を勝手に魚につけるな!!(怒)」
スポンサーサイト
CATEGORY : 365日のお題



Copyright © JSNO3(仮) All Rights Reserved.
テンプレート配布者:サリイ (素材:ふるるか) ・・・ 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。