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一度だけ

2007.07.13 *Fri
一度だけ、聞いたことがある。
「アーロンのこと、どう思ってんだよ」
声のトーンを落としてそう聞くと、聞かれた相手はぽかんとして、それから興味深そうに目を細めた。
「どうって、それはどういう意味で?」
逆に問われて言葉に詰まると、ブラスカは珍しく挑戦的な表情を浮かべた。
「好きだよ」
アーロンのことが好きだと自覚したのは最近のことだ。
もしかしたらブラスカも、とは前から思っていた。
ややこしい事になる前にハッキリしておいた方がいいだろうと、宣戦布告する覚悟で尋ねたはずだったのだが。
予想はしていた事なのに、実際に面と向かって聞いてしまうと動揺が走る。
どうしたもんかと考えあぐねていると、そんな様子が見て取れたのかブラスカ自身が言葉を継いだ。
「ただし、君が想像しているような意味ではないけどね」
「ああ…そうか」
多分その時のオレはこの上なくマヌケな顔をしていたのだろう、ブラスカがクスクスと笑った。
拍子抜けしたが安堵して、話題の中心人物に視線を注ぐ。
その夜アーロンは火の番をしていて、オレ達二人は少し離れた背丈程ある岩に背中を預けて座っていた。
この辺りは地形の影響なのか、昼夜の温度差が激しい。
旅の荷物を少なくする為に一枚しか持ち歩いていない毛布を二人で掛けていた。
オレをアーロンが交代で火の番をする為、アーロンと一緒に毛布を使うことがないのが残念だ。
気になっていたことを聞いてしまってすっかり寝る態勢に入っていると、今度はブラスカに声を掛けられた。
「私も聞いていいかな」
「おう、ジェクト様が何でも答えてやるぜ?」
ブラスカの回答に気を良くしていたオレはそんな風に請合った。
「君は、私のことをどう思ってる?」
どうって、どういう意味でだよ。
さっきのブラスカのように茶化そうとして向き直り、驚いた。
さっきまで笑っていた目が真剣そのものだったからだ。
『好きだぜ』と同じように言えば良かったのかもしれない。
が、そう軽い気持ちで口にするにはあまりに間が開き過ぎた。
ブラスカのことはイイ奴だと思っている。今となれば牢屋から出してもらった事以外にも感謝するべきことは沢山あった。
それでも、そんなことを聞かれているとは思えず、言葉を失ったままブラスカの目をただ見つめてしまう。
沈黙を破ったのはやはりブラスカの方だった。
「もう答えなくていいよ。まったく…そんな顔しないでくれないかな」
ぷっと吹き出すブラスカに、からかわれたかなと思いもしたが、その前の真剣な表情が頭から離れなかった。
「ワリィ」
思わず謝る。
「何で謝るんだい?」
聞かれてまた困る。
「や、別に」
深い意味はないのだと自分に言い聞かせた。そう、あるわけがない。
気付くとブラスカは既に目を閉じていた。
早く寝なければ。明日も朝は早い。
座ったままの態勢で寝るのは、だいぶ慣れてきたとはいえ寝にくいものだ。
いいポジションを探って微妙に体をずらしていると、ふいに手を握られドキンと心臓が跳ねた。
驚いて隣を見ると、相変わらず目は閉じたままでブラスカが言った。
「今だけ、こうしていてくれないか」
閉じた瞼が小刻みに震えている。
ちらりとアーロンに目をやった。
毛布の下で繋がれた手にアーロンが気付くわけもないのだが、もしも気付かれたら?と思うと柄にも無く冷や汗が出る。
それなのに、アーロンの姿を気にしながらもブラスカの手を握り返している自分がいる。
オレは一体何してんだ?
ドクン、ドクン、と高鳴る鼓動に惑わされそうで、きつく目を閉じた。

一度だけだ。
ブラスカがそんなことをしたのは。
気持ちが揺れたのも、その一度だけだった。

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浮気性ジェクト。ごめんよ。
うまく「一度」が使えなくてエエイ!とうpしてごめんよ。

私の中でオヤジーズは並列なのです。
ジェクトだけ別格だけど、「オヤジーズ」としては三人が並列的に好き。
だからといってはなんだけど、JAのみならずJBもBAも有。
はたまたAJだのAB・BJでも有。
つまりは総当たり戦でもいいわけだ爆
基本的には三つ巴よりマンツーマン好みだけどね(何バナ)
節操ナシですみませぬ。好きなCPは右左どっちでもいける風。
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