This Archive : 2007年09月

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2007.09.26 *Wed
「なんか喉痛え」
「うー」と小さく唸ってみる。やっぱり微かに痛む。体が丈夫なだけが取り柄だってのに。
…だけってなんだよ、体調悪いとこうも自虐的になるもんか。
「のど飴いるか?あと一つしかないが」
アーロンが差し出してきた袋にちらっと視線を走らせて首を振る。
「いらねえ。それマズイ」
「じゃあやらん」
ムッとした様子で最後の飴を口に入れるアーロンを見ていいことを思いついた。
「やっぱりくれ。飴」
「もう、ない」
アーロンはオレの気まぐれには慣らされている。また始まった、と呆れ顔で袋の中身を見せる。
「だから、それでいい」
口元を指差すとさすがにたじろいたようで、ピタリと動きが止まった。
「…これ?」
「それ」
「馬鹿を言うな…ッ!?」
くれと言って素直に貰えるなんて思っちゃいない。腰に手を回し手前に引き寄せるとそのまま開いた唇を塞いだ。
舌で飴を手繰り寄せればアーロンは抵抗もなくそれを差し出す。早く終わらせたかったんだろう、アーロンがいやに協力的なお陰ですぐに飴はオレの口に移った。
両手で胸を押して体を離したアーロンは顔を歪めて批難を表わしている。その表情を照れ隠しだと思うのはオレの楽観主義がなせる技なのか。
「…まったく、あんたは本当に自分勝手だな」
漏れた溜め息も違う意味で捉えれば、自然と口角が上がった。
そんなオレの考えを読み取ったのか、アーロンは肩を竦め、くるりと背を向けてごみ箱に袋を捨てる。
口の中にのど飴の苦味が広がって、思わず顔をしかめた。
背中に体を寄せて後ろから肩越しにアーロンの顔を覗き込むように顔を突き出す。
「やっぱ返すわ」
飴を舌に乗せて差し出すと、アーロンは複雑な顔を向け、何も言わずに小さく口を開いた。

………………………………………

小さい頃、おかんが食べてるガムだの飴だのを欲しがって呆れられたもんです
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